2023-11-01 00:00:00

ミニ大通の窓辺から

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【スキミアについて】

日本原産のスキミアはヨーロッパで品種改良された園芸品種です。晩秋から冬に咲き、この写真のように蕾が緑色の他に赤色があります。欧米ではクリスマスの花としても親しまれていて、花屋に並ぶものの多くはオランダ産です。

 

何でも、ロンドンの花屋に勤めていたお客様の話によれば、イギリスのクリスマスはポインセチアではなくこのスキミアを飾るのが一般的だそうで、この時期の花屋はスキミアの鉢植えだらけになるというではありませんか。

 

そういえば、ミニ大通に面したマンションの花壇には立派なスキミアが植えられていて、雪の中でも堂々と咲いていますし、店から車で1時間ほどの野幌森林公園には野生のものが見つかります。スキミアは冬の身近な花なのです。(2023.11)

2023-05-01 00:00:00

ミニ大通の並木から(2023.2〜

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【ラナンキュラスをコルシカ風に】

 

アプリコット色のラナンキュラスに、緑色のヘレボラス、それにオリーブの枝葉を加えれば、ラナンキュラスのコルシカ風の完成です。このブーケは花材が揃う期間が限られているため、2月のレッスンによく登場します。

 

コルシカ風とは緑色のヘレボラスとオリーブをブーケに加えた時の勝手な呼称です。どちらもコルシカ島に自生しているのでそう名付けました。もっとも、近年使っている品種のフェチダスは厳密にいえばコルシカ島原産でないというのはここだけの話。

 

ちなみに、このコルシカ風に限らず、19世紀風、田舎風、バロック風と、レッスンのタイトルは時に料理のメニューのような表記にしています。これは、ブーケ作りにはレシピがあって、料理に近いものと考えているからです。(2023.2)

 

 

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【雪どけのリース】

 

笹葉のユーカリを土台に差し込み、オリーブとミモザを少し加えて、仕上げにハゴロモジャスミンとアイビーを絡めれば、雪どけのリースの完成です。春の日差しを浴びれば、複雑な緑の中に僅かな黄色が感じられます。

 

それは、雪どけの中から顔を出した草木が、意外にも色鮮やかだったり、福寿草の小さな黄色に気がつくあの嬉しい感覚です。もっとも、春のリースはなかなか閃かずにおりましたので、この新作に実は心が躍っております。

 

といいますのも、これはミモザが僅かしか入荷できなかった時、店内にあるもので偶然出来上がったリースだからです。 ChatGPTに「春のリースは?」と訊いたところで、こんな組み合わせはまだまだ教えてくれません。(2023.3)

 

 

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【母の日に贈るブーケ】

 

今年の母の日は5月14日と、最も遅い日程で、ちょうど初夏の枝葉や草花が多く出回っている時期です。たとえば、この写真は昨年同日のブーケですが、ロゼット咲きのバラにリョウブとオルラヤ、スノーボールで仕上げています。

 

以前この欄で母の日に作るブーケについて「貰って嬉しくなるようなものに仕上げられるようになりました」と述べたように、この優しいロココ調な色合いは母の日に贈るブーケとしてぴったりでありましょう。

 

ちなみに、この組み合わせは作りやすさもあって、「ブーケ・マリアローザ」というタイトルで5月のレッスンでも行います。自分で作って手渡すことが出来るなら、これほど素晴らしい母の日に贈るブーケはありません。(2023.4)

 

 

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【ヒメリョウブについて】

 

ヒメリョウブは別名がアメリカズイナというように、アメリカ原産の花木です。そのクリーム色を帯びた穂状花序は、ブーケのアクセントとなるばかりでなく、私たちに初夏の始まりを告げてくれます。

 

この写真のように、シャクヤクとの相性は抜群です。花の重さを、そのしなる枝がしっかりと支えてくれます。ブーケ作りは色合わせや季節感の他に作りやすさも重要ですから、この枝葉は5月の花屋に欠かせない存在でありましょう。

 

ちなみに、ヒメには小さいという意味があって、日本のリョウブより小さいのでそう呼ばれます。しかしながら、これらは全く別の植物であることを最近知りました。リンゴとヒメリンゴのような関係ではなかったわけです。(2023.5)

 

 

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【ドウダンツツジについて】

これからの季節、ホテルなどの広い空間で見かけるドウダンツツジは、涼しげな新緑が私たちを爽やかな気分にさせてくれます。また、暑い場所でも花器の水が汚れにくく、長持ちすることもあって、ご自宅に飾る方も多いかもしれません。

 

しかしながら、購入する時期には注意が必要です。葉が柔らかい春先は萎れやすく、秋の美しい紅葉もすぐに枯れてしまいます。ぜひ、良質なものが出回る5月中旬から7月上旬にかけてお買い求めください。

 

それと、もう一つ気をつけたいことがあります。この枝を花束にはしないということです。切り分けて細かな葉をまとめてしまいますと、その魅力が台無しになってしまいます。潔くそのまま飾って楽しみたいものです。(2023.6)

 

 

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【麦のタンバル】

フランスの花屋に古くから伝わる技法の一つであるタンバルは、円筒形の器に植物を覆って花器にする工夫です。ハランやマグノリアの葉で仕上げるのが定番ですが、時おり変化をつけて楽しむことがあります。

 

たとえば、今年初めて作ったのが麦のタンバルです。パン屋の周年祝いに合わせて3種類の麦でガラス器を包みました。これにブーケを飾りますと、麦の素朴な美しさが、白いバラをより華やかに引き立たせてくれるのはいうまでもありません。

 

写真左、ブーケとのセットは7,700円から。写真右、麦のタンバルはおひとつ、3,300円。今月はエピ・ド・ブレといった麦にまつわる行事もありますから、パン屋に限らず夏の贈り物としてもぴったりでありましょう。(2023.7)

 

 

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 【市場レッスン】

 「仕入れ」「水揚げ」「ブーケ作り」といった3つの内容から成り立つ市場レッスンはこの夏から加わったプログラムです。「仕入れ」は市場に行って、作るブーケの花材を、その秘訣を聞きながらご自身で選んでいただきます。考えるレッスンとも呼べましょう。

 

続いて、店に戻って「水揚げ」を、その仕方を教わりながら行います。これは知るレッスンという位置づけです。そして、花材を最初からご自身で準備した「ブーケ作り」は、これまでのレッスン以上に、学ぶレッスンとなるかもしれません。

 

市場レッスンはお一人様、60,500円。毎週金曜日の朝6時から始まる、ブーケ作りにおいて最も大切な、束ねない時間からの330分。きっと花屋の気分が味わえます。(2023.8) 

 

 

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【ザクロのリース】

 華道などの需要もあって、この時期に市場で時々見かけるのが果実のついたザクロです。枝ぶりにもよりますが、ずっしりと重たい果実は、ブーケにするには少し難しいので、数年前からはこのようにリースにして楽しむことにしています。

 

作り方は他のリースと同様で、環状にしたサンキライの枝に、小分けしたザクロの枝を絡めていけば完成です。この写真は出来立てですが、乾燥しても葉色が少しくすむ程度で、その雰囲気は何ら変わりません。

 

ちなみに、ザクロは北海道では育たないので、私にとってこの果実はどこか異国情緒を感じます。なにしろ、花屋になるまで、セルゲイ・パラージャノフの映画の中でしかザクロを知らなかったわけですから。(2023.9)

 

 

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 【スレッズとレッスン日誌】

新しいSNS、スレッズで時おり投稿しているのがレッスン日誌です。その名の通り、レッスンで使った花材と出来上がりの写真を添付して、その意図や作り方についてこのコラムほどの長さで述べています。

 

なぜスレッズなのかといえば、このSNSにはミニブログの要素があって、文書と写真が見やすいプラットフォームとなっているからです。スマートフォンからも読みやすく即時性もありますから、花屋にとって、これはとても適している気がしました。

 

 

もっとも、インスタグラムもレッスンの内容をお知らせする目的で8年前に始めたわけですが、写真共有アプリゆえ文章との親和性が高くはありません。スレッズの登場で、お伝えしたいことがより充実したわけです。(2023.10)

 

ちなみに、ザクロは北海道では育たないので、私にとってこの果実はどこか異国情緒を感じます。なにしろ、花屋になるまで、セルゲイ・パラージャノフの映画の中でしかザクロを知らなかったわけですから。(2023.9)

  

2022-12-15 00:00:00

ミニ大通の並木から(2022.2〜2022.12)

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【スペシャルレッスンについて】

 

「時にはたくさん束ねてみよう」という事で昨年から定期的に始まったのが、スペシャルレッスンです。たとえば、春なら色とりどりのチューリップや何種類かのクリスマスローズを。初夏ならシャクヤクが外せません。

 

また、夏になればバラをカラフルに仕上げたり、秋にはダリアやアジサイ、冬ならアネモネといった具合です。場合によっては、器とセットで仕上げるのも、このレッスンの醍醐味でありましょう。

 

もっとも、スペシャルと聞けば何だか難しいと思われがちですが、スパイラルブーケは、ある程度の花の数があった方が作りやすいので、慣れてしまえばこちらの方が簡単です。そして、出来上がった時の気分もスペシャルになるのはいうまでもありません。(2022.2)

 

 

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【近ごろのラナンキュラス】

 

近ごろのラナンキュラスは花姿や色も豊富で、数年前とは比べ物にならないくらい、日本で多くの品種が作出されています。とりわけ、私が好んでいる新しい種類ほど、その名前がフランスの自治体や景勝地にちなんでいることが多く、何だか興味深い。

 

ロシェル、セルベール、モルヴァン、マイエンヌ、ロンシャン、オルレアン、グルノーブル、アンディーブ、ルルド、ラマノン、ボーヌ、モンタンヴェールなどがあり、エシレにいたっては覚えやすいバター色の品種だったりします。

 

ちなみに、写真のものはアルプスの麓にある名高いスキーリゾート地の名前、クールシュヴェルという品種で、小ぶりな蕾とスノーボールとの相性の良さは「ジス・イズ・ラナンキュラス!」と叫びたくなる逸品です。(2022.3)

 

 

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【花の咲くところ】

 

 

シリアの首都ダマスカスで自生していた香り良いバラをダマスクローズと呼ぶように、私たちに馴染み深い花は世界の思わぬところで咲いています。

 

 

たとえば、シクラメンが国花であるパレスチナ。アネモネなど聖書やギリシア神話に登場する植物は乾いたこの土地が原産です。よく聞くガザ地区にはヒナゲシが群生しています。

 

 

それから、赤いチューリップが国花であるアフガニスタン。野生のライラックやジャスミンがあることはあまり知られていないでしょうか。

 

 

そして、この写真のブーケで束ねているヒマワリとビバーナムが国花のウクライナ。国旗の黄色は小麦を表し、映画「ひまわり」の舞台となったことはいうまでもありません。(2022.4)

 

 

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【ブーケ・ロンについて】

 

ブーケ・ロンとはフランス語で「丸い花束」というほどの意味です。今から50年ほど前、パリの花屋のジョルジュ・フランソワやアラン・シャンフェランニが始めた茎をスパイラル状に束ねて作るブーケは、今日、私たちにも身近な存在です。

 

「それまでのものは綺麗ではなかったから」と考案者がいうように、この丸い形は、どんな花瓶にも飾りやすく、どこから見ても美しく、どこにでも運びやすいのはいうまでもありません。

 

ちなみに、ブーケ・ロンの派生として、野菜を用いるものや、花を種類ごとにまとめるグルーピング、クリスチャン・トルチュが禾本科植物なんかを加えて田舎風に発展させたブーケ・シャンペトルなどがあります。(2022.5)

 

 

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【父の日のブーケ】

 

黄色いバラを父の日に贈る慣習は日本特有ですが、これには理由があります。今から40年ほど前、日本の経済団体が父の日の販促として、黄色をテーマカラーに制定しました。

 

そこで、当時の花屋はそのキャンペーンに乗じて、黄色いバラをこの機会に売り出しては、と画策します。なぜなら、黄色いバラの花言葉は「嫉妬」で、贈り物としてはとかく敬遠されていたからです。ただ残念なことに、現状では母の日のカーネーションほど定着はしていないかもしれません。

 

とはいえ、6月の第3日曜日はバラが旬を迎える頃で、相性の良いビバーナムも出回る季節です。ご覧のように、他の色のバラが妬むほど、黄色いバラのブーケが美しく仕上がるのはいうまでもありません。(2022.6)

 

 

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【エピ・ド・ブレ】

 

エピ・ド・ブレとは、フランス語で麦の花穂というほどの意味で、一年中お金と幸運に恵まれるようにと、麦を7月7日7時に7本刈り取って家の中に飾る習慣です。聖ヨハネの麦とも呼ばれるのは、この行事も夏至に関係しているからでありましょう。

 

そこで、このエピソードに由来して、7月は麦をご用意しています。7本束、ブーケ、そしてリースと、どんな形であれ、その黄金色は部屋はもとより、私たちの心も明るく照らしてくれるのはいうまでもありません。

 

ちなみに、麦おばさん、コルンムーメが現れるのもちょうどこの時期です。畑を守るべく、波のようにうねりざわめきながら、夏の美しい麦畑を駆け抜けていきます。(2022.7)

 

 

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【白磁の花器ふたたび】

 

一見すれば、アンティークとか、古物とか、アノニマスといった言葉を連想させる、内藤美弥子さんが作る白磁の花器には、どこか控えめで、誰かに見つけてもらうのを待っているような佇まいがあります。

 

それは作品でありながらも親しみやすく、かといって商品と呼ぶのも似つかわしくありません。なぜなら、以前この欄でご紹介したように、オリジナリティ溢れる製作技法が、この唯一無二の花器を生み出しているからでありましょう。

 

4年半振りとなるこの夏の展示では、24点の新作が並びます。特筆すべきは、全てオーバル型だということで、縦横でその表情が変わり、置き場所を選びません。これもまた、内藤さんの優れたデザインでもあります。(2022.8)

 

 

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【リリオペについて】

 

ギリシア神話に登場する水の妖精の名前がついたリリオペは、草丈が膝下ほどの常緑多年草で、懸垂する剣状の細葉が特徴です。夏から秋には花も咲きますが、花屋に並ぶのはもっぱら葉のみで、色は写真の濃緑の他に斑入りもあります。

 

パリの花屋、カトリーヌ・ミュレーはこの葉を紐のように結んで使い、クリスチャン・トルチュはギリシア神話に倣って、リリオペの息子であるスイセンと束ねることで、愛情豊かな母子のブーケに仕上げました。

 

ちなみに、花市場でリリオペはミスカンサスというススキの学名で流通しています。輸入先のスリランカではそう呼んでいるみたいですが、どう考えても、ススキとは別の植物であることはいうまでもありません。(2022.9)

 

 

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【秋色のアジサイ】

 

秋色のアジサイとは、夏に咲いたアジサイの色が変化して、少し落ち着いた色合いになった状態のことを指します。むろん、気象条件によってその変化は異なるわけですが、この秋色のために、オランダでは様々なアジサイの品種改良が行われてきました。

 

といいますのも、ヨーロッパでは、アジサイが夏よりも秋に楽しむ花として人気が高いからです。美しく変化した低い彩度は、色づいた秋の実や葉と喜んで混ざり合います。ドライフラワーとしてではなく、ブーケとしての楽しみ方です。

 

秋色のアジサイはまた、雪国に住む私たちにとっては、近づく冬のサインでもあります。この花のレッスンを終える頃には、コートが手放せなくなるのはいうまでもありません。(2022.10)

 

 

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【冬はアネモネ】

 

風が良く吹く早春に咲くことから、ギリシア語で風を意味するアネモネですが、この花は春よりも冬が似合う気がしています。花首をまとうパセリ状の葉がまるで襟巻きをしているようで、何だか、冷たい北風をしのいでいるではありませんか。

 

そういえば、ルノワールは多くの花の絵を残していて、晩年までアネモネを描き続けていました。しかし、彼の描くアネモネからは、春の暖かな光というよりは、冬の静寂な空気みたいなものが常に感じられます。

 

また、ゴダールもこの花に冬の季節を見ていたに違いありません。映画「女は女である」では、11月10日の暦がクローズアップされる場面がありますが、その部屋にはアネモネが活けられていたのも偶然ではないでしょう。 (2022.11)

 

 

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【マジックアマリリス】

 

その説明書によれば、水も土も要らず、35日ほどで咲くというのが、オランダから届いた新品種のアマリリスです。奇術師マギーが拵えたかのように、マジックアマリリスと呼ばれています。

 

もとより、お客様からその存在を教えていただき、初めて仕入れたこの球根。一体どう咲くのか興味津々、新年の贈り物としても喜ばれそうです。

 

さて、お陰様でミニ大通に根を付けて15年が経ちました。皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

 

えっ、COVIT-19の抗原検査でネガティブが出たことに、その意味を勘違いして、もう一度検査したでしょって?まあ、そんなことはいいこなしよ。(2022.12)

 

 

 

 

2021-12-11 18:00:00

ミニ大通の並木から(20021.1〜2021.12)

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【早春のグラス】

 

春のよみがえりの象徴として、ギリシア神話に登場する、アネモネ、ヒヤシンス、クロッカス、スイセンはどれもが球根植物です。それは原産地である地中海沿岸の気候と関係しています。

 

この地域は、乾季と雨季があり、自生する花は栄養を蓄えるべく、葉や茎が層状、あるいは球状になっているわけです。その球根植物を古代人は春の復活の象徴とイメージしたわけですが、私たちも、視覚的に春の兆しを感じることはいうまでもありません。

 

早春のグラスと名付けた、原種のチューリップ、ムスカリ、クロッカス、スイセンなどの球根付花はグラス付で、おひとつ¥1,100。厳冬の季節に、透明なタンブラーの中で瑞々しい球根を花や若葉とともにお楽しみいただけます。(2021.1)

 

 

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【私の花器コレクション・10】

 

以前、この欄で述べたように、内藤美弥子さんの花器を展示販売したのは、今から3年前のことです。すぐに完売したこともあって、実は店にひとつも無かったわけですが、昨年末、内藤さんから提供していただきました。

 

何でも、底の部分にひびりがあり、どれもが販売に至らない品だといいます。むろん、使用するには問題ないわけで、むしろ、こちらとしては嬉しいお話となり、店の備品となりました。新たな私の花器コレクション。

 

やはり、その形や重さは使いやすく、あらゆる花や葉、色にも合う事があらためて確認できています。並んだ姿も美しく、手間を惜しまず、時間をかけて削り出され生まれる白磁の花器。またいつか展示販売をしたいものです。

(2021.2)

 

 

 

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【私の花器コレクション・11】

 

少し大きめのブーケを飾るのに重宝しているのがこの壺型のガラス器です。数年前に、ワンコインショップで偶然見つけたもので、本来はキャニスターですが、安価な事もあって、今でもいくつか常備しています。

 

その大きさは、高さ20センチ、口径10センチと蓋を外せばブーケを飾る器としてはとても理想的です。また、モールガラスのデザインは、水を入れてしまえば、工業製品特有の質感をあまり感じさせません。

 

ちなみに、この花器については、お客様に「売り物ですか」とか「どちらで購入できますか」といったご質問を度々受けますが「ワンコインショップです」と答えると、皆さん一様に驚かれます。そのぐらいバランスの良いキャニスターなのです。(2021.3) 

 

 

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【チューリップのブーケ・ファゴ】

 

チューリップの切花を部屋に飾った経験がある方なら、茎が日に日に伸びていくことをご存知でありましょう。それがブーケに仕立ててあれば尚更で、半円形の整った花束が数日後にはどこかバロック絵画を思わせる動きのある姿になっています。

 

そんなチューリップの個性をより引き出すのは縦長に束ねるグラフィカルな様式、ブーケ・ファゴです。ファゴとはフランス語で薪というほどの意味で、この場合、花は概ね直線状に束ね、最後だけ螺旋状に束ねて仕上げます。

 

写真は花木の美しい4月に作ることができるチューリップのブーケ・ファゴです。とりわけ、茎の柔らかいチューリップと花木を束ねる場合、この技法は折れやすい茎を保護する効果があります。(2021.4)

 

 

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【桜とライラックが咲く間】

 

ミニ大通の桜が咲き始める5月の店内は、毎週、香りの良い花で溢れます。まず、1日はスズラン。いわゆる幸せの香りです。それから、母の日がある第2週目がバラ。ミルラ香やダマスク香の優しさに包まれます。

 

続いて、第3週目は旬を迎えたシャクヤク。甘く瑞々しい香りに心が踊る方も多いでしょう。そして、第4週目が札幌に住む私にとっても身近なライラック。庭や公園でこの香りが漂っていることはいうまでもありません。

 

たしか、スウェーデンには「バードチェリーとライラックが咲く間」という素晴らしい季節を意味する言葉がありましたが、この時季の札幌がまさにその通り。休暇をとって出掛けたくなる5月は、ブーケ作りが週替わりで楽しい季節でもあります。(2021.5) 

 

 

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【夏至のリース】

 

ケルト人のミッドサマーにしろ、ゲルマン系の祭りにしろ、キリスト教の聖ジョンの日にしろ、神社の茅の輪くぐりにしろ、共通するのは北半球においての夏至であり、一年で一番強まる太陽の力です。

 

夏至のリースは、この時期に育った草花や枝を用いて仕上げたもので、その内容に決まりはありません。しかしながら、北半球で太陽の光を十分に浴びた新鮮な植物で作ることは大切です。

 

ゲルマン風に7種類とか、キリスト風にヨハネの薬草のオトギリソウを加えても良いでしょう。ちなみに、この写真ではトリフォリウム、リモニウム、ノコギリソウに、ドルイドの教えでは夏至の灌木でもある、ヒースを加えて、ケルト風に仕上げました。(2021.6)

 

 

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【ノーズゲイ】

 

ノーズゲイとは、英語で鼻先を楽しませる飾り、というほどの意味で、テューダー王朝時代に流行した花とハーブを集めた花束のことです。当時の人々は、伝染病の予防や下水の匂いを避ける目的で、この束で花を押さえていたといいます。

 

いわば、花のマスクというわけですが、自然の香りは不安な気持ちを取り除いてくれますから、近頃の私たちにも必要かもしれません。おうち時間に飾れば、気分が爽やかになるというもの。

 

そういえば、2012年ロンドンオリンピックでのセレモニー用の花束はノーズゲイでした。バラとハーブのグルーピングは、イギリスの名高い花屋、ジェーン・パッカーのデザインだったことはいうまでもありません。

(2021.7)

 

 

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【私の花器コレクション・12】

 

この直径6センチ、高さ11センチのガラスタンブラーには様々な使い道があります。たとえば、葉を巻いてしまえば、スズランのブーケをしっかり飾ることが出来ますし、乾燥したラベンダーを500本巻き付ければ、夏を思い出すタンバルが仕上がるはずです。

 

また、この写真のように、水の中にカラジウムやアンスリウムの葉を横向きに入れて、アジサイを飾るだけで、涼しげな夏の卓上飾りも簡単に出来上がります。245mlとペットボトル半分ほどの容量が、花器として十分機能するわけです。

 

花器には花器として作られたもの、このように、花器として使えるものがあります。使えるかどうかの判断は、まず試してみるということです。このガラスタンブラーも、安価で手に入りやすい物の中から、東洋佐々木ガラス製のこのサイズに落ち着き、私の花器コレクションとなりました。(2021.8)

 

 

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【センニンソウについて】

 

センニンソウは、漢字で仙人草と書くように、開花後の綿毛を仙人の髭に見立ててこう呼ばれます。常緑の蔓植物で日本や中国が原産です。クレマチスの一種ですが、花の咲く時期は夏から秋にかけてで、英語では秋のクレマチスと呼ばれています。

 

蔓がしっかりしているため、少し扱いにくい切り花ですが、ブーケとして楽しむのも悪くありません。秋の七草に忍ばせても良いですし、白いバラやダリアと組み合わせる場合は、節を切り分ければ上手くまとまります。

 

また、蔓の長さを活かして絡めながら束ねることができるのもセンニンソウの楽しさです。そのため、落ち着いた緑へと変化したアジサイや、八重咲きのアナベルがこの季節には欠かせなくなります。(2021.9) 

 

 

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【デメテルのリース】

 

オリュンポスの神々にちなんで、山ブドウのリースをバッカスのリースと呼んだように、この麦のリースはデメテルのリースと呼んでいます。環状にしたサンキライの枝を土台にして、麦だけを差し込んで茎ごと絡めた夏から秋にかけてのリースです。

 

そもそもデメテルとは、ギリシア神話で人間に穀物栽培を指南した豊穣神。その名には「母なる大地」というほどの意味がありますが、ロココ時代のフランスの画家、アントワーヌ・ヴァトーがデメテルの頭に麦の冠を描いていたのも、それが収穫の象徴だからです。

 

ちなみに、この写真のデメテルのリースはパン屋の開店祝いに仕上げました。直径が約40センチで、80本ほどの麦の穂が秋空に輝きます。新しい始まり、繁栄の象徴となりますように。(2021.10) 

 

 

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【聖バルブの麦】

 

聖バルブの麦とは、古代ローマ時代から伝わる南仏プロヴァンス地方の風習です。希望の麦とも呼ばれ、12月4日の聖バルブの日に、水を入れた皿に小麦を浸し、クリスマスの頃の芽の出方で翌年の豊凶を占います。

 

そこで、おうち時間が続く昨今、今年は皆さんにもこの風習を楽しんでいただこうと、小麦を小袋に詰めてご用意いたしました。20日で育つ麦の生命力に驚きながら、来年を占ってみようではありませんか。

 

もっとも、聖バルブの麦を知ったのは今から21年前のことで、新規に開店したパン屋のクリスマス飾りでした。シュトレンやキャンドルの灯りの側で美しく育った小麦の姿に、心が豊かになったものです。(2021.11)

 

 

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【お正月のスワッグ】

 

新年を迎える壁飾りとして、松飾り、リースに続いて作り始めたのがお正月のスワッグです。大王松にオリーブ、金柑、シースターを螺旋状に束ね、仕上げにユズリハとナンキンハゼの種を添えています。

 

常緑、裏白、黄金といった縁起植物と、垂直という伝統美を意識したのはいうまでもありません。長さ約60センチで、おひとつ、4,400円。

 

さて、お陰様でミニ大通に根を付けて14年、レッスンを初めて20年が経ちました。皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

 

えっ、店内の聖バルブの麦の発芽がいまいちですねって?まあ、そんなことはいいっこなしよ。(2021.12) 

2020-12-01 11:30:00

ミニ大通の並木から(20020.1〜20020.12)

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【ネコヤナギのリース】

 

ケルト語で「水辺に近い」というほどの意味があるヤナギの中で、銀白色に輝く花芽が特徴のネコヤナギは、ヒヤシンスやスイセンといった早春の花と束ねるのが定番ですが、この写真のようにリースにしても素敵です。

 

その作り方はいたって単純で、環状にしたサンキライの枝を土台にして、同じ方向に絡めて仕上げます。コツとしては、花芽の位置などはあまり気にしないことです。少し乱れた感じの方が美しく仕上がります。おひとつ、¥3,300。

 

ちなみに、ネコヤナギの花言葉は「自由」です。このリースのように、新しく作るものををどう仕上げるか。先人が考えた花の名前の語源や花言葉というのが、そのヒントになる時もあります。(2020.1) 

 

 

 

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【房アカシアの香り】

 

房アカシアが「ミモザ」と呼ばれるのは、19世紀、オーストラリアから西洋各地の庭園に導入された際、その羽状の葉が学名「ミモザ」のオジギソウに似ていたからで、花屋にはイタリア産が年明けから出回ります。

 

それは、同じ頃に国産の「ミモザ」として流通する銀葉アカシアとは違うわけです。南フランスで香料の原料として栽培されているように、こちらには強い香りがあります。また、長い葉は確かにオジキソウと間違えそうです。

 

そして、価格も3倍ほどしてしまいます。そうなると、リースやスワッグを作る場合、ユーカリなどを加えて安く済ませようとしがちですが、そんな事をしてしまえば、折角の房アカシアの香り、「ミモザ」の香りは台無しになってしまうのです。(2020.2)

 

 

 

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【開店祝いのブーケ】

 

花贈りのひとつに開店祝いがあります。その場合に重宝するのが器付ブーケです。葉を巻いたガラス器にブーケを飾るこの様式は、場所をとらず、選ばず、空間を華やかに演出してくれます。器付ですから、いただく側も花器を用意する必要がありまん。

 

もっとも、高さや大きさという点においては、給水性スポンジに生けたフラワーアレンジメントに比べるとこの器付ブーケは見劣りします。けれども、折角の真新しい空間において、贈られた花がその雰囲気に調和させる事も、花屋は考えなければならないのです。

 

だから、新しい始まりのお祝いに贈る花に、奇抜さや流行は必要ありません。目立ち過ぎず控えめに、その季節の花を贈る方が喜ばれる事を私は知っています。贈られた人の心の中に一番残るもの、それは季節感だからです。

(2020.3) 

 

 

 

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【母の日の花贈り】

 

たとえば、十字軍に加わったフランスのルイ9世が、母のために花をペルシアから持ち帰ったとか、戦後の日本に駐留していたアメリカ兵が母国に花を通信配達で贈ったというエピソードを思い出すと、人は平安を望む時、花に気持ちを近づける気がしています。

 

それは、花が日常を慈しむ心を取り戻してくれる、身近な装飾だからでしょう。もっとも、来月には母の日がありますが、少し窮屈な今年は、花を贈りたいと思っている方が多いのかもしれません。

 

この写真は、昨年束ねた母の日のブーケです。小さめのバラにサポナリアやオルラヤを合わせて田園風の優しい雰囲気に仕上げました。花贈りは、贈られた以上に贈る人の心も安らぐもの。そして、手に触れれば、心がさらに鎮まるものでもあります。(2020.4)

 

 

 

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【花のアイデア、ブーケの作り方】

 

先般、新型コロナウィルス禍における状況を考えて、レッスンを一定の間、休止いたしました。人との接触を減らす行為が感染拡大を抑えるためには重要ですし、何より、落ち着かない気持ちが続くばかりで、楽しくはありません。

 

むろん、オンラインで続けるという方法もありますが、当然、レッスンの質は下がりますし、花材を宅配する方の負担を増やしてしまいます。こんな時は、家の周りの自然に目を向けてみるなど、別な角度から花を楽しむ機会と捉えてみたいものです。

 

この度、簡単な花飾りやブーケ作りを、Instagram、IGTV、YouTubeで公開する事を始めました、作り方も説明しています。妄想するだけでも学ぶ事になるでしょう。秘密にしていた花のアイデア、ブーケの作り方です。(2020.5)

 

 

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【私の作業台】

 

長さ2メートル40センチ、奥行き92センチ、厚さ3センチ。私がいつも花を束ねている作業台の大きさです。ホームセンターで購入して13年が経ち、無塗装のシナ板はあちこち古びてきました。

 

経年劣化といえば、それまでですが、これは皆さんが何度もレッスンを受けてくださった証でもあります。先月から公開している動画で観られるように、窓から天板に差し込む光は、ハンマースホイの絵画のように美しく反射しているではありませんか。

 

ブーケ作りだけではなく、時には、麻のクロスを広げて宴の卓としても重宝している私の作業台。緊急事態宣言に伴い店舗は休業しておりましたが、今月からまたこの作業台が活気付くに違いありません。トケイソウのリースが出来上がるのも、もうすぐです。(2020.6)

 

 

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【花の動画について】

 

すでにご覧いただいた方も多いと思いますが、この5月から花の動画をYouTubeなどで公開しております。撮影、編集をお願いしているのは私の自転車仲間です。先の自粛期間中に、彼女が動画撮影の仕事もしている事を偶然知り、期せずして始まりました。

動画は、あたかも観る側が束ねているかのごとく、カメラは作る手元に焦点を当てています。作業工程をわかりやすく、花そのものが主役になる趣向です。また、必要最小限の字幕や的確な編集は、毎回、私好みに仕上がるのがありがたいところ。

これまで、トーマル峠や三国峠、上富良野町の未舗装路を一緒に走ってきた自転車仲間ゆえ、呼吸が合うのかもしれません。今後も季節ごとに撮影は続きますが、次の動画を一番楽しみにしているのは何を隠そうこの私です。

(2020.7)

 

 

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【ミルトの鉢植え】

 

ミルトは地中海地域に自生する常緑樹で、その葉や果実からはリキュールが作られたり、料理に使われるハーブでもあります。英語ではマートル、ドイツ語ではミルテと呼ばれ、シューマンの歌曲「ミルテの花」とはこの花のことです。日本では梅のような花姿から、銀梅花とも呼ばれます。

 

また、聖書やギリシア神話でもよく知られていて、古くから、結婚式には欠かせない縁起植物です。ミルトの花冠はティアラの原型でありますし、少し前に、メーガン妃が持ったブーケの中には王室の庭から詰んだミルトの枝が入っていたといいます。

 

そんなミルトの鉢植えがこの夏初めて入荷しました。札幌では、冬の間は室内に取り込む必要がありますが、花や果実は鉢のままでも楽しめます。そういえば、サルディーニャ島では毎年8月、ミルト祭りが催されますから、今年は店前でもお祭り気分。ミルト酒を炭酸水で割って乾杯です。(2020.8)

 

 

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【リシアンサスについて】

 

リシアンサスには、ユーストマ、テキサスブルーベル、プレーリージェンシャン、トルコ桔梗など様々な呼び方があります。ユーストマは現在の学名、テキサスブルーベルは、この花の自生地に由来、プレーリージェンシャンは、牧草地のリンドウの仲間というほどの意味です。

 

トルコ桔梗は、植物学者の牧野富太郎氏が「その呼び方は感心しない」と指摘したように、トルコとも桔梗とも関係がありません。でも、馴染み深い人も多いでしょう。そして、リシアンサスは、19世紀イギリスでつけられた旧学名で、花卉農家や花屋の多くが今でもそう呼んでいます。

 

ブーケにする場合は、ヴェンダースの映画「パリ、テキサス」に出てくる乾いた大地を思い出して、禾本科植物とともに田舎風に仕上げるのが定番です。ほら、ライ・クーダーの音色が聞こえてくるでしょう。(2020.9)

 

 

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【ハンギングバンチについて】

 

ハンギングバンチとは、スワッグの一種で、英語で「束を吊るす」というほどの意味です。近ごろ、私達がスワッグと呼んでいる壁飾りの多くは、イギリスの花屋がいうところの、ハンギングバンチを指します。

 

リースやガーランドのように作りこむ必要がなく、束ねるだけで気軽に楽しめることが、ハンギングバンチの魅力です。たとえば、この写真のように、アジサイ、ユーカリ、ダスティーミラーの組み合わせは、秋から冬へと向かう季節の移ろいを感じさせます。

 

もっとも、このハンギングバンチも、ブーケを作る要領で茎をスパイラル状に束ねて作りますと、壁に飾った時、結束の部分が浮から見ても美しく仕上がります。リボンを用意する必要がなくなるわけです。(2020.10)

 

 

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【WINTER20】

 

上段左、冬支度のリースは、2種類のダスティミラーとユーカリの組み合わせ。中央、クリスマスのリースは、モミとコニファーに、グロボラスの蕾がアクセント。右、ナンキンハゼのリースは長く楽しめる逸品です。

 

中段左、ヒヤシンスの鉢植えは、お正月に向けてゆっくりと開花します。中央、球根型のろうそくは、この写真の他に、昨年から特大も加わりました。右、ユーカリのリースは、4週類を絡めることがポイントです。

 

下段左、お正月のリースは、縁起植物の取り合わせ。中央、松飾りは、根引松ならではの趣があります。右、お正月の器付ブーケは、アマリリス、スイセン、金柑、お多福南天などを束ね、松葉を添えたバロック調の仕上がりです。青竹器に飾っています。(2020.11)

 

 

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【四つの灯り】

 

「四つの灯り」は2010年から続くアドベント期間の催事です。毎年12月の第1週、福井あゆみさんが作るキャンドルを扱う5店が集って、クリスマスにまつわる商品とともに展示販売しています。

 

今年は新型コロナウィルス禍の中、縮小しての開催となりました。キャンドルの灯りは、人の心も明るく温かくします。少しでも不安を忘れる事ができたとなれば幸いです。

 

さて、お陰様でミニ大通に根を付けて13年が経ちました。皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。来年もどうぞ宜しくお願いいたします。

 

えっ、キャンドルの販売といいながら、焼菓子やヤドリギが人気だったんでしょうって?まあ、そんなことはいいっこなしよ。(2020.12)